…続き、最初に戻って、「諏訪敦展 どうせなにもみえない」
ちなみに美術館の建物も、片倉製糸の懐古館で昭和18年築の帝冠様式だそうです。
6月に、新日曜美術館で、南米ボリビア・ウユニ塩湖で交通事故に遭い炎上死した、お嬢さん(当時30)の両親が、諏訪氏に亡くなった娘さんの肖像画を依頼し、その制作過程を追った番組が放送されました。
娘さんは結婚も決まり、結納式から10日後の突然の悲劇でした。ご両親としては、今でも信じられないし、どうやっても納得できない。
諏訪氏は「娘を絵画で蘇らせて欲しい」との、どんどん強くなっていくご両親のお気持ちに答えられるのかと思いながら番組を見ました。制作過程には様々な試み、ご両親、また絵画との対話があったわけですが、
絵画が出来上がって、ご両親はこの絵を見た瞬間から、「あの娘がここにいる」と言って、ずっと見つめていらっしゃいました。娘さんが自分たちと同じ空間にいてくれる事への癒し、多少なりともの平安の気持ちがあったように思いました。
今回は、この作品、また制作に使用されたブラウス・時計の展示もありました。
写真は過去だけれども、絵画は今、そしてこれからを表している。絵画の力を見ました。また写実にはより実体が求められる、のだとも感じました。
「どうせなにもみえない」無常を不変に 無情を有情に。
次に「サンリツ服部美術館」http://www.sunritz-hattori-museum.or.jp/へ行き、
開催中の「江戸時代の絵画と茶」で、本阿弥光悦、国宝「不二山」を初め、良いものをほかに誰もいない中ゆっくり見ることができました。
NHK BS「へうげもの」の後の「名品名席」で紹介された古伊賀耳付花入れは出ていませんでしたが、こんなに持っているとは知りませんでした。
諏訪湖畔には外にも美術館がありますので、よろしかったらお出かけ下さい。
詳しくはhttp://www.suwako-art.jp/index.htmlで。
おみやげには、福田屋本店の「信州あべかわ餅」を是非。
信州にあべかわ餅?あまり聞かないけど名物?気になってふらっと寄ったら、変に作り込んでいないところが美味しかった。お餅に青きな粉がたっぷりかかった、まさにあべかわ餅。
近くに行ったらまた買い求めると思います。